ふしぎの海のナディアは1990年4月〜1991年4月までNHKで放送されたアニメです。
制作はガイナックス。
今作の総監督は後にカルト的人気を博した、エヴァンゲリオンの監督を務める庵野秀明。
そしてキャラクターデザインを務めたのも同じく、貞本義行です。
エヴァンゲリオンは大変有名な作品で、新劇場版の序、破、Qで新たにファンになったかたも多いと思います。
ですがエヴァンゲリオンからは5年ほど前に制作された今作のことを、知っている方は少ないのではないでしょうか。
このページでは、そんな「ふしぎの海のナディア」のあらすじや、世界観について詳しく解説していきます。
またテレビ放映を見逃してしまった方に向けて、無料で見る方法もご紹介。
「ふしぎの海のナディア」が好きな方、気になっていた方、ぜひチェックしてみてくださいね。
目次
ふしぎの海のナディアのあらすじ
西暦1889年、船舶の謎の遭難事件が相次いで発生。
列強各国は互いに相手の陰謀だと騒ぎ立て、緊張がたかまりつつあった。
暗雲が立ち込める情勢の中、パリでは万国博覧会が開かれ、その喧騒の中フランス人の少年
ジャン・ロック・ラルティーグは国際飛行コンテストに参加するため、パリに来ていた。
そしてコンテストの順番待ちの中、ジャンは自転車で通り過ぎる少女を見かけ、後を追う。
追いついた先では、少女は空を飛べたらと願い、少年は飛べると答えた。
ふしぎの海のナディアの原案
今作には明確な原作は存在しません。
しかしいくつかの下地とされた物語があり、その二つをご説明します。
海底世界一周
こちらは元々の廃案になったアニメ企画案でした。
廃案になりお蔵入りしていましたが、1980年代後半に今作の放送局であったNHKのプロデューサーがガイナックスに持ち込み、日の目を見ることになります。
そこでこの企画案ですがどのような内容だったかは、内容をうかがい知れませんでした。
しかしこの企画を制作したのは、後のスタジオジブリ監督の宮﨑駿氏であり、また同氏も後にこの企画を転用し、天空の城ラピュタを制作しています。
もちろんナディアより先に天空の城ラピュタが公開されていますから、この持ち込まれた企画案そのものを流用したわけではないでしょう。
しかしそう考えてナディアを見てみると、どことなく天空の城ラピュタに似た雰囲気を感じることが出来ます。
海底二万マイル
こちらはジュール・ヴェルヌの手がけた名作SF小説です。
こちらの方は公式にも原案に使われていることが告知されておりOP初頭にクレジットされています。
あくまで原案なので、ストーリが一緒と言うことはありません。
しかしネモ船長やノーチラス号などの幾つかの名詞は拝借しています。
また海獣の一部設定や、古代兵器などのアイディアはここから出てきたのだと思います。
気になる部分はありますが、そもそも庵野監督の手がけた作品にはオマージュやパロディが仕込まれていますので、そのためふしぎの海のナディア自体にも、いくつかパロディで構成されている部分があります。
原案からそのままアニメが出来るわけではありませんので、あくまで参考程度に覚えておくと、良いかもしれません。
ふしぎの海のナディアのメインキャスト
ナディア
CV:鷹森淑乃
今作の主人公であり、物語のキーパーソン。サーカス一座の猛獣使い。
ふしぎな宝石ブルーウォーターを持ち、そのためグランディス一味に付狙われることになる。
褐色肌を持ち、自分の人種や生まれ故郷をしらない。
ジャン・ロック・ラルティーグ
CV:日高のり子
今作の主人公であり、発明好きの少年。
初めて見たナディアに一目ぼれをし、さらわれた彼女を助けるため奮闘する。
飛行機の開発には、ある目的から熱を入れていたが、ナディアを彼女の故郷に乗せていくという目標を持ち、ますます力を入れていくことになる。
マリー・エン・カールスバーグ
CV:水谷優子
マハル島の少女。
島を占拠した、謎の集団に両親を殺され、島に不時着したナディア達に助けられる。
助けられた後はキングとも仲よくなり、皆と行動を共にしていく。
キング
CV:桜井敏治
ナディアがつれている、ライオンの子供。
開始当初よりナディアと共におり、知性の高さをうかがわせる。
作中ではよくネコに間違われており、その鳴き声もおかしい。
ネモ船長
CV:大塚明夫
万能潜水艦ノーチラス号の船長。
漂流していたナディアとジャンを助け出す。
艦長と呼ばれることに抵抗をもち、自らのことを船長と呼ばせる。

グランディス・グランバァ
CV:滝沢久美子
グランディス一味のリーダーでサンソン、ハンソンの主人。
開始当初ナディアのもつ宝石を奪うためナディアをさらおうとした。
一見悪人ではあるが、子供の命と宝石なら、迷わず前者を取るほどの善人。
ふしぎの海のナディアの見どころ
ガイナックス×ジブリ×NHK
現代の視点から見ると、今作はその成り行きから、とても豪華なラインナップで制作されているのではないでしょうか。
今回の監督は、ガイナックスはおなじみの名作「エヴァンゲリオン」を生み出した、庵野秀明監督であり、作中では監督のケレン味を発揮し、今作にぐんぐんと引き込まれていきます。
作中のキャラクターのかけあいは、エヴァに通じるものがあり、今みても楽しめることでしょう。
また、今作の原案は先にもあげたとおり、宮﨑駿氏が手がけており、今作の前に公開された、「天空の城ラピュタ」と同じ企画案で制作されてます。
そのため、物語冒頭で特に顕著ですが、似通った設定が多く、制作ジブリと勘違いするほどの、物語りの安定感があります。
そしてこの様な名作を当時、高クオリティなアニメを多く手がけているNHKから、放送されたのですから、もし今作が現代で制作された物なら、間違いなく注目度No.1の覇権アニメになれたでしょう。
考察好きにはたまらない
今作の監督、庵野秀明氏の手がけたアニメには、色々なオマージュがこめられています。
エヴァ好きの方には、そのような考察を見かけたことのある方も多いかと思います。
今作でも同じく多数の考察できる余地があり、そのほとんどは議論尽くされた感がありますが、現代的視点から、それらの考察を見ることで、「エヴァンゲリオン」とのつながりなども見えてきて、自分の中で空想がふくらんで、より楽しめることでしょう。
そのような考える余地が今作にあったことで、このアニメが長く語られ続ける、理由の一つだと思います。
作画崩壊も一部見られた
今作では、前述に述べたとおり、魅力あふれる名作ですが、それでも評価の芳しくない所もあります。
まず今作の制作当時、ガイナックスは今ほど知名度はなく、制作の下請け企業でした。
そのため予算は元請から提示された額以上は出せず、今作においても、受注当初は大赤字だったようです。
また人手も足りなく、一部の回については、海外へと制作の発注が行われました。
この様な要因から、一部の話数については、作画の崩壊や、ストーリーの変節が目立ち、この回までの魅力に欠けてしまっています。
そのため今作内でも、特槍玉にあげられることが多く、批判をされました。
そのためリメイクが望まれていますが、今作の版権はどうやらNHKが保有しているため、難しいのかもしれません。
しかしそれでも、今作の評価は良く、今から見る方にはそのような所も笑ってみてほしいですね。
ふしぎの海のナディアを無料で見る方法
ふしぎの海のナディアの放送は終了しておりますが、名作であることから、各種媒体で視聴することができます。
「名前は聞いたことあるけど見たことが無い」というときは、VODがおすすめです。
一部の動画サイトでアニメを観ることもできますが、違法アップロードされた動画は絶対に見ないようにしましょう。
Amazonプライムやdアニメストアなら31日間無料で見ることができますよ。
ぜひチェックしてみてくださいね。


今はスマホさえあれば、いつでもどこでも最新アニメを見られる時代。とはいえ、VOD(ビデオ・オン・デマンド)はどれも似たようなサービスばかり・・・
そこで、年間500本以上のアニメを見ている管理人がおすすめVODベスト3を選抜! あなたにぴったりなVODがきっと見つかりますよ。